更年期障害として、めまいに悩んでいる人は決して少なくありません。
しかし、めまいが発生するメカニズムを理解しておけば、未然に防ぐことができます。
それでは、どうしてめまいになってしまうのでしょうか。その原因と対処法について紹介します。
目次
* 更年期にめまいが起きる原因は自律神経の乱れが原因!
* 更年期のめまいには2種類の症状がある
* 突然めまいが起きたら… まずは安静第一!
* 十分な睡眠や休息を取ってストレスを解消
* 自律神経を整える食生活を意識する
更年期にめまいが起きる原因は自律神経の乱れが原因!
結論から言うと、更年期のめまいは自律神経が乱れることによって引き起こされます。
自律神経が乱れると血管運動機能に障害が生まれ、血圧が不安定になります。
すると目や耳などからの情報が脳にうまく伝わらなくなるために、脳は情報を適切に処理することができません。
それがめまいという症状として表れるのです。
それではなぜ自律神経が乱れてしまうのでしょうか。
これには更年期と密接な関係があります。更年期以前は女性ホルモンが正常に分泌されますが、更年期になると女性ホルモンが急激に減少します。
この変化に脳が適応できず、自律神経が乱れてしまうのです。
またストレスによっても自律神経は乱れます。
更年期は40代後半から始まることが多く、この時期は子育てや責任のある仕事を任されるなど、生活にも変化が多いです。
そのためストレスを感じやすくなり、自律神経の乱れにつながってしまいます。
更年期のめまいには2種類の症状がある
更年期のめまいは「回転性」と「浮動性(非回転性)」の2種類に大きく分けることができます。
回転性めまいでは、天井がぐるぐるとまわって見える、まっすぐ歩けなくなる、といった症状が特徴的です。
場合によっては吐き気を伴うこともあります。
自律神経の乱れによって、平衡感覚をつかさどる三半規管に障害が生じると回転性めまいになります。
浮動性めまいは、ふわふわ浮いているような感覚、目の焦点が合いづらい、といった症状が特徴的です。
また回転性めまいよりも長時間繰り返すことがあります。
耳石器と呼ばれる加速度や重力をとらえる器官に障害が生じると、浮動性めまいになります。
めまいとしては以上の2つが多いのですが、立ちくらみになることもあります。
立ちくらみとは、立ちあがった時に目の前が一瞬暗くなる、血の気が引く感じがするなどの症状のことです。
自律神経の乱れによって低血圧になり、心臓が十分に血液を送ることができなくなることで立ちくらみになります。
このように、めまいは自律神経の乱れによって引き起こされます。
自律神経の乱れが脳や体にどのような影響を与えるのかによって、めまいの性質が変わります。
突然めまいが起きたら… まずは安静第一!
めまいが起きた場合は、とりあえずその場に座ってじっとすることが大切です。
中には周囲に迷惑をかけてはいけないからと無理をする人がいるのですが、無理をすると転倒したり気を失ったりすることもあるため、必ず安静にしましょう。
その場に座り込んだ方が周囲の人たちも異常に気付きやすいため、双方にとってメリットがあります。
また脳の混乱を抑えるためにも、できるだけ視覚や聴覚からの情報をシャットダウンしましょう。
部屋が明るい場合は暗くし、音楽を付けている場合は電源を切ります。
更年期になるとめまいはそれほど珍しいものではなく、極度に心配する必要はありませんが、長引くようであれば病院で診察を受けた方がよいでしょう。
十分な睡眠や休息を取ってストレスを解消
めまいは過剰なストレスによっても引き起こされます。
特に更年期になる年代は、子育てや仕事など、ストレスを感じやすい機会が多いため要注意です。
最も良いのはストレスの原因となるものを取り除き、ストレスのない状態を維持することです。
しかし多くの場合は、仕事を辞めるといった直接的な方法は取れないため、ストレスの解消に力を注ぐようにしましょう。
ストレス解消法は人によって大きく異なりますが、代表的なものとしては適度な運動や質の高い睡眠を取ることが挙げられます。
ストレス解消のための時間をあまり確保できない場合は、アロマオイルがおすすめです。
匂いは直接的に脳に影響を与えるため、寝ながらでもリラックス効果が得られます。
自律神経を整える食生活を意識する
自律神経の乱れは食生活で改善することが可能です。
自律神経のバランスを整える栄養素は大きく4つあります。
1つ目はビタミンAです。ストレスを感じた時に分泌される副腎ホルモンの原料であり、ストレスへの耐性に期待できます。
ニンジンやレバーがビタミンAを豊富に含んでいます。
2つ目はビタミンB群です。神経の働きを正常にします。特にビタミンB1はイライラや不安感の抑制に効果があります。
ビタミンB群は豚肉やレバー、納豆などから摂取することができます。
3つ目はカルシウムです。心臓のリズムを整え、不整脈を抑制します。また神経の緊張を抑える効果もあります。
マグネシウムと一緒に摂取するとより効果が高まるため、出来る限りカルシウムとマグネシウムをセットで摂取するようにしましょう。
4つ目はEPA・DHAです。中性脂肪を分解し、血流を促進させる効果があります。
EPA・DHAは体内では作ることができない成分であるため、食事から積極的に摂取するようにしましょう。
イワシやサバなど、いわゆる青魚に多く含まれています。
以上のような栄養素を摂取すればよいのですが、これらを毎日摂取することは簡単なことではありません。
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