便秘の種類とは?原因にあった対処法を実践!

さまざまな対処法を実行しているにもかかわらず便秘が改善しない場合、便秘の種類に合った対処法を取っていない可能性があります。
実は、便秘にはさまざまな種類があり、その種類にあった対処法を取らなければ改善が望めない場合が多いのです。

ここでは、便秘の原因にあった対処法が取れるように、便秘の種類について解説していきます。

目次
* 便秘の種類その1.病気による内臓機能の低下
* 便秘の種類その2.薬の副作用によるもの
* 便秘の種類その3.生活習慣やストレスによるもの
* 便秘の種類その4.過敏性腸症候群の可能性も
* 原因に合った便秘解消法を実践しよう

便秘の種類その1.病気による内臓機能の低下

いくつかある便秘の種類のうち、消化器官にあるポリープや大腸炎などの病気により、内臓機能が低下したことが原因となっているものを器質性便秘と言います。

その原因になる疾患のひとつに、大腸がんがあります。
食の欧米化が一因だといわれる大腸がんは、平成15年以降、日本での女性の死因1位の疾患となっています。
便秘と下痢の繰り返し以外にも血便や残便感などの症状が現れますが、初期は自覚症状がないので、早期発見のためには定期的に検診を受けることが大切です。

続いて便秘にかかわる疾患として、虫垂炎や急性胆嚢炎などが原因となって起こる急性腹膜炎があります。
この場合、便秘に加えて次第に広がる腹部の痛みや発熱、悪寒、嘔吐なども併発します。
重症化すると死に至る場合もあるので、原因となる疾患の治療を急ぐことが大切です。

また、同じく一刻も早く医師の治療を受けるべき重篤な疾患として、腸管が塞がってしまう腸閉塞や、腸のねじれにより腸管が詰まる腸捻転があります。

そのほか、国から難病指定を受けている病気で、腸の粘膜に潰瘍や炎症を起こすクローン病などの潰瘍性大腸炎も、下痢と便秘を繰り返す場合や腹痛、血便、体重の減少などの症状があらわれます。

このように、器質性便秘は、便秘以外のさまざまな症状が現れるのが特徴です。そのような場合は、早めに受診することをおすすめします。

便秘の種類その2.薬の副作用によるもの

便秘の原因のなかで、薬の副作用によって引き起こされるものが薬剤性便秘です。

その原因となる薬には、喘息や頻尿、パーキンソン病治療剤として使用される抗コリン薬、抗うつ薬などがあります。
そのほかに、がんによる痛みや苦痛などに対する痛み止めや制吐剤、カルシウム剤なども薬剤性便秘の原因として挙げられます。

これらの薬を飲むことで腸の働きが抑制されたり、自律神経系の機能が制限されたりして便秘になることが薬の説明文などにも記載されています。

このような別の病気の薬が原因の場合、症状によっては薬を中止できないことが多いため、下剤の使用による排便コントロールをすることが多くなります。
特に複数の持病がある高齢者の場合は、服用する薬の数に比例して副作用による便秘が起こりやすい傾向だと言えます。

また、高齢者は大腸の蠕動(ぜんどう)運動が弱くなっている可能性もあるので、特に排便のコントロールには注意が必要になります。
ただし、持病がある場合や高齢者の場合は、自己判断で薬を中断したり下剤を服用したりすることは避けたほうが無難だとも言えます。
なぜなら、いつも飲んでいる薬との飲み合わせや体調に合わせた処方が大切になるからです。
このような場合は、かかりつけの医師への相談が何より大切です。

便秘の種類その3.生活習慣やストレスによるもの

便秘の種類のなかで最も一般的なタイプが機能性便秘です。
このタイプの便秘は、栄養バランスに偏りのある食事や運動不足などの生活習慣の乱れ、ストレスなどが原因となり腸の働きが弱くなった際に起こります。

この機能性便秘はさらに、いくつかのタイプに分けられます。
そのひとつである弛緩(しかん)性便秘は、蠕動運動が正常に行われないため、便が押し出されにくくなることで起こります。
このタイプは便が硬く、ガスも溜まりやすくなることで、腹部に強い張りを感じるのが特徴です。

けいれん性便秘は、ストレスにより自律神経が乱れ、腸がけいれんするような動きをすることで便が排泄されにくくなります。
排出される便は、コロコロとした硬い塊のような形状で、量が少ないため残便感を覚えやすい傾向です。

また、硬い便が溜まった部分より上に水分が増え、便秘と下痢を繰り返すこともあります。

一方、大腸の便を押し出す働きの問題ではなく、直腸の感受性の低下による便秘が直腸性便秘になります。
通常なら直腸に便が届くと起こる便意が、我慢することを繰り返すうちに起こらなくなるのが原因です。
残便感が強く、いきまないと排便できなくなるという特徴があります。

便秘の種類その4.過敏性腸症候群の可能性も

前述したタイプ以外に便秘の原因となるものに、IBS(過敏性腸症候群)があります。
IBSとは、大腸に炎症や腫瘍がなく、主にストレスが原因となり、腹痛や便秘、下痢の繰り返しが数カ月以上継続する病気です。
患者数は女性が多く、年齢が進むにつれて減少していきます。

IBSには下痢型と便秘型、混合型、そのいずれにも該当しないその他のタイプなどがあります。
下痢型は泥状便や水様便などが多く、便秘型は硬い便やコロコロとしたウサギの糞のような形状が多くなります。
下痢型は男性に多く、便秘型は女性に多いといった傾向があります。

そして、下痢型の症状になったり便秘型の症状になったりを繰り返すのが混合型です。

そのほかに、大量の粘液を分泌する粘液分泌型もあり、このタイプは排便前後に激しい痛みを伴う場合もあります。

診断基準にはローマ基準が採用され、月3日以上の腹痛や不快感の繰り返しが3カ月間続き、かつ基準となる項目のうち2項目以上が該当するかどうかがチェックされます。
その項目は「排便することにより腹部の不快な症状が軽くなる」「排便頻度が症状により変わる」「便の状態が症状により変わる」の3項目になります。
同じような症状でも、ほかの病気が隠れている場合もあるため医師の診断を受けることが大切です。

原因に合った便秘解消法を実践しよう

慢性的な便秘の症状が続く場合は、正しい対処法を知るためにも医師の診断を受けることが大切です。

そして、病気が隠れている場合は治療が必要になります。

しかし、機能性便秘の場合は、治療以外に食事や運動などの改善からアプローチすることも可能です。
たとえば、通勤や買い物などの際、歩くようにすれば運動不足を解消することができますし、食事も食物繊維などの栄養バランスを考えて摂取することで対処できます。

しかし、毎日の食事で必要な栄養素を摂取し続けるには、知識も労力も必要になります。
普段の生活で栄養が不足しがちな場合は、それらを補うサプリメントの活用も考えてみてはいかがでしょうか。

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