リウマチの人が日常生活を送るうえで、気をつけたいのが「食事」です。
リウマチの症状とうまく付き合っていくためにも、食事を摂るときのポイントをしっかりと押さえておきましょう。
ここでは、リウマチの人や家族がリウマチの人を対象に、食事療法のポイントについて解説します。
目次
* リウマチで食べてはいけない物はある
* リウマチの食事療法1.炭水化物とタンパク質を摂取
* リウマチの食事療法2.ビタミンを積極的に摂取
* リウマチの食事療法3.カルシウムは意識して摂取
* リウマチの食事療法4.青魚をたくさん食べて
リウマチで食べてはいけない物はある
基本的に、リウマチで制限されている食べ物は特にないとされています。
ただし、何らかの合併症を伴っている場合は、食べ物が服用している薬に影響を与える場合があるため注意が必要です。
食べ物に関して不安がある場合は、医師に相談をすると良いでしょう。
また、リウマチは関節が炎症して激しい痛みを伴うため、体力が奪われやすい病気だと考えられています。
そのため、きちんと体力をつけるためにも、偏食は避けて栄養バランスの良い食事を摂ることが重要なのです。
ご飯を主食に肉や魚、野菜などをバランス良く取り入れると良いでしょう。
ただ、なかには毎日栄養バランスの良い献立を考えることが難しかったり、炎症や痛みなどの症状がつらくて調理をするのが難しかったりする場合もあるでしょう。
そのような場合は、サプリメントを活用して足りない栄養素を補うこともひとつの方法です。
サプリメントなら献立を考える手間や、調理にかかる体力をかけずに済みます。
なかでも、サプリメントはリウマチの症状の緩和に役立つとされる、ビタミンを豊富に多く含んでいます。
それに加えて、ミネラルや不緩和脂肪酸などもバランス良く含まれているため、効率的に不足しがちな栄養素を補うことができるのです。
本来、栄養は食事から摂ることが望ましいですが、それが難しい場合はサプリメントをうまく活用するのも良い手といえるでしょう。
ただし、医師から処方されている薬とサプリメントの飲み合わせには、充分な注意を払う必要があります。
サプリメントを使用したい場合は、まず医師に相談を行うと安心でしょう。
リウマチの食事療法1.炭水化物とタンパク質を摂取
慢性消耗性疾患であるリウマチは疲労を起こしやすいため「炭水化物」や「良質なタンパク質」をしっかりと摂取することが肝心です。
タンパク質は、主にお米や赤身肉、大豆製品などに豊富に含まれています。
タンパク質は筋肉の維持に役立つとされているため、意識的に摂取すると良いでしょう。
それから、リウマチの人は「カロリーオーバー」に気をつけることも大切です。
リウマチは骨粗鬆症を併発するケースが多く見られ、体重が増えすぎると体や関節に負担がかかってしまう原因につながります。
1日の摂取カロリーをきちんと把握し、そのカロリー摂取量を目安に献立を考えると良いでしょう。
もともと体に備わっている自然治癒力を高めるには、炭水化物やタンパク質などをきちんと摂取し、栄養バランスの良い食生活を心がけることが大切です。
摂取カロリーを守りながらきちんと栄養を摂取することで、毎日をはつらつと過ごすための体づくりにつなげることができます。
リウマチの食事療法2.ビタミンを積極的に摂取
リウマチによるつらい痛みの症状を緩和させるには、ビタミンを積極的に摂取することが大切だと考えられています。
ビタミンには抗酸化作用があるとされ、なかでも「ビタミンC」は痛みを抑えやすくなる作用を持つと考えられています。
ビタミンCは柑橘系の果物やイチゴなどに豊富に含まるため、積極的に取り入れましょう。
また、痛みを和らげやすくするとされる「ビタミンE」や「βカロテン」も、積極的に摂取すると良いでしょう。
ビタミンEはアーモンド・アボカド・うなぎなど、βカロテンはニンジン・ピーマン・カボチャなどに多く含まれます。
これらの食品からビタミンをたっぷりと摂取することで、体の内側からリウマチにアプローチしやすくなることが期待できます。
リウマチの食事療法3.カルシウムは意識して摂取
リウマチの人は骨粗鬆症になりやすいとされています。
骨密度を低下させないためにも、意識的に「カルシウム」を摂るように心がけましょう。
カルシウムは牛乳やヨーグルト、チーズなどの乳製品に豊富に含まれています。
また、小魚もカルシウムが豊富なため、積極的に食べるようにしましょう。
また、カルシウムはビタミンDやビタミンKと一緒に摂取すると、吸収率が高まるとされています。
ビタミンDはウナギや青魚、ビタミンKはほうれん草や小松菜に多く含まれています。
カルシウムとビタミン類を一緒に摂取して、骨粗鬆症を引き起こすリスクを未然に防ぎましょう。
リウマチの食事療法4.青魚をたくさん食べて
油には炎症を促進するとされるものと、炎症を抑えるとされるものの2種類があると考えられています。
リウマチの人は、できる限り炎症を促進するとされる油の摂取は控えて、炎症を抑えるとされる油を摂取することが大切です。
炎症を促進するとされるものは「サラダ油」、炎症を抑えるとされる油は「DHA」や「EPA」などが挙げられます。
DHAやEPAはn-3系脂肪酸であり、リウマチの症状を緩和させやすくなると考えられています。
DHAやEPAはイワシやサバなどの青魚に豊富に含まれているため、意識的に摂取すると良いでしょう。
また、青魚以外では「エゴマ油」も、n-3系脂肪酸が豊富です。
普段調理などに使用している油をエゴマ油に変えることで、つらいリウマチの症状を遠ざけやすくなることが期待できます。